課題
処方せんの事前受付、来局予約、患者・家族の情報、服薬後の連絡を、患者・薬局スタッフ・本部それぞれの立場から扱う必要があった。LINE、スマートフォン、店頭システムに分かれた接点をつなぎ、日々の対応状況を確認できる仕組みが求められた。
患者向けアプリ・LINE連携・薬局管理・本部管理を備える薬局向けサービス
開発範囲を整理した概念図です。実際のシステム画面・構成図ではありません。
処方せんの事前受付、来局予約、患者・家族の情報、服薬後の連絡を、患者・薬局スタッフ・本部それぞれの立場から扱う必要があった。LINE、スマートフォン、店頭システムに分かれた接点をつなぎ、日々の対応状況を確認できる仕組みが求められた。
薬局スタッフ向けWeb管理画面と本部管理、LINE内の患者向け画面、電子お薬手帳アプリのAPIを整備。処方せん受付・予約から、患者情報、メッセージ、服薬フォロー、オンライン服薬指導へと業務をつなぎ、店頭データの取り込みや帳票出力、薬局間の在庫共有・医薬品取引・決済も支える構成とした。
患者はLINEやアプリから予約・お薬手帳の確認・フォローへの回答を行い、薬局は受付状況・患者情報・連絡履歴を管理画面で扱える構成に。本部側にも店舗情報・配信・決済設定を管理する機能を用意し、患者接点と店舗・本部の業務を一つのサービスとしてつないだ。
患者向けアプリ、LINE、薬局の管理画面、本部の業務。それぞれを個別につくるだけでは、対応の履歴はつながりません。患者接点と日々の薬局業務をどう結びつけたのかを紹介します。
薬局と患者の接点は、店頭で薬を受け取る時間だけではありません。来局前には処方せんの送信や予約があり、受け取った後には服薬に関する連絡や質問への回答があります。患者はスマートフォンを使い、薬局スタッフは日々の受付と患者情報を管理画面で扱います。
このプロジェクトでは、処方せん受付・予約、患者情報、電子お薬手帳、メッセージ、服薬フォローを一つのサービスとしてつなぎました。本部には店舗情報や配信、決済設定を扱う画面を用意し、患者向けの体験だけでなく、店舗と本部の仕事も開発対象に含めています。
大切なのは、アプリの機能数ではなく、ある接点で発生した情報を次の担当者が扱えることです。予約を確認した後に誰の記録を見るのか、送った質問に回答があったかをどこで確認するのか。そのつながりを業務の単位で整理しています。
患者との連絡にLINEを使う場合でも、LINEのアカウントをそのまま患者記録とみなすことはできません。家族の記録を扱う場面や、複数の薬局を利用する場面があるからです。連絡先、患者本人、薬局が管理する患者情報の関係を整理する必要があります。
システムには、LINEとの連携、患者・家族の紐づけ、患者向けアプリの記録、薬局ごとの患者情報を扱う構成があります。薬局のスタッフが連携を行い、患者側はLINE内の画面やアプリから必要な情報へアクセスする流れです。
これは単なるログイン機能ではありません。誰の記録を、どの立場から扱うのかを分けて考えるための設計です。患者向けの使いやすさと、薬局側の情報管理を同時に考える必要があります。
服薬後の連絡では、質問を送る機能だけでなく、その後の状況を確認する仕組みが必要になります。配信を予定したもの、実際に送信されたもの、回答があったものは、それぞれ異なる状態です。
開発した管理機能では、質問テンプレートや送信予定に加え、配信日・回答日、配信状態、回答状態などを条件にフォローを確認できます。未回答、一部回答、回答完了を分けて扱うことで、単にメッセージを一覧表示するのではなく、対応の状況を追うための情報を用意しています。
さらに、回答や対応状況の管理と報告書の出力を組み合わせています。患者とのやり取りを、その場限りの会話として終わらせず、スタッフが確認できる業務の記録につなぐ構成です。回答内容に対する専門的な判断は、薬局側が担います。
オンライン服薬指導の接点として、ビデオ通話を予約に紐づける機能を備えています。通話のための部屋を用意するだけではなく、どの予約のための案内なのかを関連づけ、薬局側が予約や患者情報と合わせて扱う構成です。
患者への案内とスタッフの管理画面が別々に動くと、予約と通話を照合する仕事が残ってしまいます。ここでは、既存の予約業務の中にオンラインの接点を置いています。新しい通信手段を追加するときも、その前後で人が行う確認を含めて考えています。
新しいアプリを用意しても、薬局で既に使われている処方データや印刷業務がなくなるわけではありません。このプロジェクトには、JAHIS・NSIPS形式のデータ取り込み、店頭クライアントとの連携、PDF帳票、通知やバックグラウンド処理が含まれます。
患者向けのお薬手帳を成立させるためには、画面の見せ方だけでなく、元となる情報をどこから取り込み、どの患者記録へつなぐかを考える必要があります。薬局のWeb、LINE内の画面、アプリ向けAPI、店頭の接点を、同じ業務の流れとして扱いました。
また、薬局間の在庫共有や医薬品の出品・購入申請・承認・取引、請求・決済を支える機能も備えています。患者との接点に加え、薬局の運営側にある仕事も扱う点が、この基盤の開発範囲です。
この事例から読み取れるのは、利用者の数だけ画面を増やせばよいわけではない、ということです。患者・家族、薬局スタッフ、本部では、扱う情報も仕事の進み方も異なります。その違いを保ちながら、必要な情報を関連づけることが重要になります。
Famgiaが取り組んだのは、患者接点と業務システムを分けずに考える開発です。受付、連絡、確認、記録という一連の仕事を、データの取り込みや通知まで含めて構成する。既存の業務を持つ事業者が、新たなアプリやサービスを展開する際にも通じる設計のテーマです。
このプロジェクトで担当した
6つのシステム・領域。
患者・処方履歴・予約・問い合わせを扱う薬局向けWebと、店舗情報・お知らせ・配信・決済設定を扱う本部向けWeb。担当する業務と役割に応じて操作する。
LINEアカウントとの連携、患者・家族の紐づけ、個別メッセージ、一斉配信、リッチメニュー、LINE内の予約・回答画面を接続。
処方履歴、薬の登録、QRコード取り込み、服薬リマインド、薬局検索、通知を支えるAPI。患者本人と家族の記録、薬局ごとの患者情報を関連づける。
フォロー用の質問テンプレートと送信予定、回答・対応状況の管理、報告書の出力。予約に紐づくビデオ通話と患者への案内にも対応。
JAHIS・NSIPS形式の処方データを取り込み、お薬手帳・患者記録につなぐ。店頭クライアントとの連携、PDF帳票、通知やバックグラウンド処理を組み合わせる。
薬局間での在庫検索、医薬品の出品・購入申請・承認・取引状況を管理。請求・オンライン決済と、本部・店舗ごとの決済設定につなげる。
一つの画面にすべてを詰め込むのではなく、
それぞれの仕事に必要な接点を用意します。
患者本人の記録と、各薬局が扱う患者情報を区別。家族で一つのLINEアカウントを使う場合や、複数の薬局を利用する場合も考慮して、情報を関連づけます。
LINE、患者向けアプリ、薬局のWeb管理画面、店頭クライアントを接続。既存の処方データ形式や印刷業務も含めて、日々の運用につなぎます。
フォローの配信予定、通知、データ取り込み、帳票生成を組み合わせ、スタッフが回答や対応状況を確認できる流れを設計します。
御社の業務やデータ、既存システムの条件に合わせて、実現方法を検討します。
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CASE 04 東証プライム上場グループの事業会社
手作業の転記をなくし、入力ミスと処理時間を削減。社内の業務フロー全体がこの基盤の上で回っている。